ITS 11 ブログ

タイアの色々

長沼要

タイアにはいろんな種類がある。しかし色は黒。一時期黄色とか赤色とかカラフルなタイアが一瞬世に現れたが、これまた一瞬にして消えた。まあ、なぜか黒くないとしっくりこないのだろう。

さて、こんな黒くまあるいタイアだが、わりと種類がある。幅とか扁平率とか内径とかをいいだしたら、それこそ無限に近く存在するのでそこまでは考えなくても、構造の違いとコンパウンド(表面のいわゆるゴム)の種類くらいまでは簡単だ。

まず構造では2種類。バイアスとラジアル。バイアスは斜めという意味、ラジアルは平行という意味。これはタイアの構造体に存在する鉄のワイヤーの巻き方の向きのこと。ワイヤーが斜めにぐるぐる巻きになっているものがバイアス構造で、平行にズラーとならんでいるのがラジアル構造。その構造上剛性の面でラジアルが優秀で、最近はほとんどラジアルタイアといっていいだろう。

さて、ではコンパウンドにはどんなものがあるか、ざくーと大きくわけると3つ。夏用、冬用、夏冬兼用、となる。それだけ?と思うかもしれないが、それだけです。もっとも、夏用のなかでも雨強い、弱い、転がり抵抗が小さい、大きい、などなど、冬用のなかでも実にいろいろな種類があり、細かくいっていくと切りがないので、3つとする。

もちろん、夏用はドライとウェットの比較的温度が高い領域に適する。冬用は雪や氷でも走れるようにとてもやわらかく出来ているので、温度の高いドライなどは不向きでふにゃふにゃになって、かわいそうになる。もちろん夏冬兼用はその中間域である程度の雪は走れるようにできているが、テカテカのアイスバーンなどは不得意。冬タイアに替えることをお奨めする。なぜか、夏冬兼用(=オールシーズンタイアとも呼ぶ)は北米でよく装着されるが、日本と欧州ではあまり普及していない。性格なのだろうか。

ところで、話題のクルマ日産GT-Rには20インチのタイアが設定されているが、なんとこの3種類のタイアも設定があるというのには驚いた。夏用と冬用まではわかるが、オールシーズンまで用意するとはやはり北米市場を狙っているだけある。

あ、そうそう、チューブの有無も分類としてある・・・・・・いや、いまはないか。。。ほとんど全部チューブレスです。

とにかく大事なのは、季節/路面にあったタイアを履く事と、適正な空気圧に管理する事。これはクルマの安全の基本です。

地域で燃料が違う?

長沼要

ガソリン、軽油、LPG、といえばクルマの燃料の代表的な3つだが、このなかで二つの種類は販売される地域で成分がことなる!って知っていました?

それは、軽油とLPGです。

まずは軽油。軽油は石油を精製してできるものだが、ガソリンよりも沸点が高く240℃~350℃の範囲だ。単一物質でないので、凝固点や沸点が何度!とはっきりいえないのだが、凍るというか固まり始める温度も(ガソリン、灯油に較べ)わりと高い。その流動点の違いでJISでも5段階の規格がある、というわけ。北国の軽油と南国の軽油は実は成分がことなるのです。つまり、地域と季節によって、最適なものが選ばれ供給されているのだ。

同じ話が自動車用LPG(オートガス)にも言える。こちらは1気圧ではガス体だから凍るということはないが、気温が低いと気化する量が小さくなり、まともに燃料圧が得られなくなる。もともとオートガスはブタンとプロパンの混合物だが、この二つの比率がことなる。北国仕様のオートガスにはほとんどプロパンが使われ、南国に行くにしたがってブタン比率が大きくなる。

気温変化の大きい地域をドライブする場合は、この事を覚えておいて、現地で満タンにするようにするとよい。スキー場で翌朝エンジンのかからないディーゼル車やLPG車がいたら、まず燃料を疑いましょう。

ちなみに、カセットコンロ用やアウトドア用に売っているガスボンベも成分はLPG。ブタン、プロパンといった成分構成に注意してみると、面白い。

トラック用冷暖房装置に違和感あり。

岩貞るみこ

2月13日付けでこのブログに発信された長沼要さんの「トラック用冷暖房装置」。私もいつも気になっていたんですよ。トラックドライバーは配送時間の関係で時間調整を余儀なくされ、もしくは長距離ゆえに仮眠が必要。寒暖から逃れて仮眠をとるためには、エンジンの掛けっぱなしになるのでしょうが、あのガラガラ音と排ガスはなんとかならないものかと。

でも「トラック用冷暖房装置」を読んで、違和感もありました。冬用は電気毛布を使用とありますが、だったら冬用羽毛シュラフでいいんじゃないの? と、思うわけです。シュラフなら二酸化炭素排出量はゼロですし。

ちなみに私が愛用している冬山登山用のウェスタン・マウンテニアリング社製のシュラフは、マイナス27度対応です。ネパールの6000m級に登る私の師匠のものは、ヴァランドレー社製のもので、それ以下の気温に対応しています。もっともマイナス27度でぬくぬく眠れるというのではなく、冬用ジャケットをフル装備で着込んだ状態でシュラフに入り、ちょっとうとうとできるかな? という程度ではありますが。でも、クルマの中で使用するなら十分でありましょう。

実際、私、数年前の冬山登山のときに氷点下10度ほどのところでクルマで一夜を明かしたことがあります。もちろんエンジンはオフにし、シュラフで対応しました。すると、車内はどういうことになるかというと、内側のガラスに結露した水分がばりんばりんに凍ります。ゆえにそれを防ぐため、眠るときは、湿気を出すように数センチほど窓を開けて眠ります。きゃー、寒そう。でも、このくらいの寒さならシュラフさえしっかりしていれば、ぬっくぬくで熟睡できるんですよ。シュラフ、万歳!

機械や技術に頼るのもいいんですが、それ以前にアナログでできることはもっとたくさんあるのだと思います。それはITSの道作りにも言えることだと思っています。

プラグインハイブリッド

長沼要

さて、前回のご紹介した「外部電力式アイドリングストップ冷暖房システム」をみて、「おっ?」と思った人、そうです、プラグインハイブリッドに似ています。プラグインハイブリッドとは、2次電池を搭載するハイブリッド車で、外部から充電可能としたもの。ハイブリッド車として世界屈指のトヨタプリウスも現在プラグインタイプを開発中で、現在試験運行しているのです。エンジン車とバッテリー式電気自動車の中間ともいえるプラグインハイブリッド。ずばり今後の主流になるだろう。

サンプルが少ないが、現在あるプラグインハイブリッドはすべてエンジンハイブリッド車に近いプラグインハイブリッドなのだが、今後は、バッテリー式電気自動車に近いプラグインハイブリッドも出てくると思う。つまり、大きめのバッテリーを搭載して、エネルギーの多くは外部充電により、イザって時のためにだけ小さめのエンジンを搭載してそれによって発電、充電する、感じ。

また、ハイブリッドといってもエンジンハイブリッドだけではなく、水素燃料電池車にも2次電池が搭載されているわけで、簡単にプラグイン化することができる。

んー、クルマ側はかなり早くに普及しそうだが、そうなるとインフラ側がどうか心配になる。しかし、今もガレージには100V電源がフツーにあったりするので、コネクターの標準化等ができれば案外難しくない予感。そう遠くない未来に家のガレージにはかならず充電用コンセントがあることになるかもしれない。楽しみだ。

今後、あらゆるところで充電が可能になると、一番大事なのは、セキュリティー管理=電気ドロボー対策、かもしれません。

道路特定財源でカラオケセットだあ?

岩貞るみこ

マッサージチェア23台。バレーボールのネットにウエアに、保冷バッグに、挙句の果てにはテニスコートに100万円のカラオケセットときたもんだ。これって道路特定財源で買うものなんですか? 平成17年以降は、規則を変えてもう買っていませんって言うけれど、いや、あのさあ。買っていい規則も規則だけれど、規則で「買ってもいい」と読み取れても、こういうもの買いますかね、ふつう? 自分たちが遊ぶものを? しかも活用しているんならともかく「2年以上、使っているのを見たことがありません」とか、「どこにあるのかわかりません」とか。あまりにもひどい現実に、日本国民として恥ずかしいです。買った人、恥ずかしくないですか? 自分の親に、自分の子どもに、自分たちがしていること、言えるんですかね?

ここに出てきたものは、氷山の一角だと思っています。間違いなく、バレーボールの終了後は、道路特定財源で飲食していると思います。カラオケセットを買っちゃうくらいですから、カラオケバーで盛り上がるのも、抵抗なくしていることでしょう。

って、そう言われても、疑われても、仕方ないですよね。だって、事実が事実だもん。

公共交通機関が発達している東京では、一世帯あたりのひと月のガソリン代は平均で1873円だそうです。でも、クルマがなければ身動きできない長野県では8617円、福井県は8698円、トップの富山県は9175円です。これはあくまでも平均ですから、もっと払っている家庭も、もちろんあるわけです。

道路特定財源分なんて、家計に対する割合はたいしたことがない、なんて言っちゃう議員も役人も、ぜひ、この数字を見つめていただきたい。そして「すてきな奥さん」を読んでいただきたい。誌面には「いかにして1000円を捻出するか」の、妻たちの苦肉の策が満載ですよ。ふつうの人たちは、そうしてツメに火をともす思いで、生活しているんですよ。

ふつうの人と、カラオケセットを買っちゃう人。その感覚の差がなくならない限り、道路特定財源問題は解決しないと思います。

あったらいいなこんな装置~トラック用冷暖房装置~

長沼要

高速道路でのパーキングエリア、大型車がアイドリングしながら停車している。アイドリングストップをしてほしいが、どうも乗用車のようなわけにはいかないようだ。ドライバーは車内で仮眠をとっているので空調が必要なのだ。今の時期であれば関東エリアでも外気温が0℃前後もめずらしくなく暖房は欠かせないし、夏になればエアコンなしでは居られないだろう。しかし、もったいない。

このもったいないを解決するシステムがある。東京電力と日野自動車が2006年から実証実験を行い、昨年運用を開始したこのシステム、正式名称は、「外部電力式アイドリングストップ冷暖房システム」だ。簡単に説明すると、トラックの冷暖房を電力駆動にして、外部から受電可能なようにコンセントを設けたもの。失礼ながら特に難しい技術でもなく、コロンブスの卵的な発想で、実に有効的なシステムだと思う。実証実験ではなんと97%ものCO2削減効果と燃料消費効果があるとの事。すばらしい!

さらに、エンジン騒音もなくなるので、周囲への騒音公害もなくなるし、そもそも仮眠しているドライバーにとっても快適ではないだろうか?!少し細かくみてみると、このシステム、冷房は200V電源を使い通常走行時と同じ状態をエンジン停止時にも可能としているが、暖房はどうも100V電源で使える家庭用の毛布などを使うようになっている。んー少々寂しい気がするのは私だけだろうか。暖房も通常走行時と同じように空調で出来るようになればよいのにと思う。オイルヒータのようなものを設置すればとても快適な暖房となるだろう。

とまあ、まだまだ良くするアイデアが出る段階だが、まずこのシステムを標準化して車両への搭載と、高速道路のSA/PAやトラックステーションへの設置を進めて頂きたい。このように、だれもが歓迎できる新システムには諸手をあげて賛成したい。

冬のホッとドライブイベント

清水和夫

インストラクター 安藤 純

去る1月26日と27日の両日で高速道路会社として民営化されたNEXCO東日本主催の「雪道体験ドライブレッスン」がスキー客で賑わう長野スキーガーデン「パラダ」特設会場で行われた。冬は高速道路のスリップ事故が夏の4倍にもなり、ノーマルタイヤでの事故が目立っている。

さて、佐久平PAに直結されたパラダ・スキー場へは、関東方面からも多くのマイカースキーヤーが訪れる。この佐久平では高速道路のパーキングから直接スキー場に行くことがでるし、スマートICと呼ばれるETC専用ゲートを利用すると、隣接のスキー場にも足を伸ばせる。この便利さから家族ずれの関東在住の利用者が多い。

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しかし、その気軽さが仇となるケースも少なくない。というのは都心からノーマルタイヤで訪れるお客さんも少なくないからだ。「チェーンがあればいい」という気軽な発想だ。しかし、実際はウインタードライブにはスタッドレスと呼ばれる雪上性能に優れたタイヤを履くことが望まれるが、都心のユーザーはタイヤに対する認識が浅いのが現実だ。そこで、雪道の安全運転のために「安全に危険を体験してもらう」イベントが行われた。

パラダ・北スキー場の駐車場に、1周約200メートルの特設コースを造り、実際の雪道と同じ環境を用意した。ここでスタッドレスとノーマルタイヤを装着した最新のフォルクスワーゲンTouran1.4リッターTSIを、実際に運転することで安全に危険を体験してもらう。急ブレーキや急ハンドルの際の性能の違いを体験できるほか、雪道のコンディションの判断の仕方や運転のアドバイスなどをしてくれる。

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冬にノーマルタイヤで何度も危険な思いをしたことがあり、イベントに参加するためにわざわざ千葉からきた女性の参加者もいた。多くの参加者はタイヤの性能の違いだけでなく、雪道を安全に走行するための重要な知識が得られたと感想を述べている。

今回は、インストラクターの立場から、雪道走行の重要なポイントをまとめてみた。

・ スキー場なのにスタッドレスタイヤ未体験という参加者が意外と多い。
・ チェーンとスタッドレスタイヤの違いを知らない人が多い。
・ チェーンの方がアイスバーンは安心~という錯覚を持っていた。
・ チェーンは緊急脱出用で、ウインタードライブにスタッドレスは欠かせないことをPRする必要がある。
・ スタッドレスタイヤを履けば、<必ず止まる>と思いこんでいる人が多い。
・ スタッドレスタイヤは夏タイヤに比べ、雪上の加速能力も向上している。速度が上がった分、制動距離も伸びるのだが、何故<夏タイヤより止まらない?>と不思議に思い質問するドライバーも多くいた。

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・ 実際にハンドルを握ってもらうと、短時間でも貴重な経験ができる体験型イベントの効果は大きい。
・ スキーをしに来たが、ゲレンデの直ぐ脇で、手軽に楽しくキチンと学べるところが良かった。
・ スキー場に限らず、スノー・ドライビングレッスンを展開出来ると良いと思うといった意見も多かった。
ウインタードライブにはタイヤを換える必要があるが、チェーンで気軽に対応するユーザーの多いことには驚いた。北海道や東北地域ではスタッドレスタイヤが普及しているが、関東地区のユーザーはタイヤに対する考えが遅れているのであった。

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