ITS 11 ブログ

岡崎五朗

岡崎五朗

 日本81.4万円、イギリス64.2万円、ドイツ46.9万円、フランス38.8万円、アメリカ19.8万円。この数字は、180万円の1.8リッター車を9年間乗ったときに支払う税金の合計額だ。(日本自動車工業会資料より https://www.jaf.or.jp/enquete/signature/200601sig_index.htm

 案の定日本がいちばん高い。けれど、アメリカは別として、ヨーロッパ諸国と比べてべらぼうに高いワケではないと感じる人もいるのではないだろうか。

 でも、ダマされてはいけない。日本の自動車ユーザーの税負担はとんでもなく高いのだ、実際は。

 先日、家族旅行で金沢にいった。練馬インターから金沢西インターまでの距離は片道500キロ弱。料金は9600円だから、首都高速を含めれば往復で2万円強かかる。年に一度の家族旅行を9年間続けるだけで日本のユーザーの負担は限りなく100万円に近づく。さらに、週末に高速道路に乗って出かけるだけで、欧米各国との差額はどんどん増えていく。なぜなら、欧米では基本的に高速道路を無料としている国が多いからだ。仮に年に5万円高速道路を使ったとすれば、9年間の負担額は126.4万円となり、イギリスの2倍、ドイツの3倍、アメリカの6倍にも膨れあがる。

 この国では、クルマを使って移動するという行為がいかに大きな負担をともなうものなのかがおわかりいただけたと思う。

 もちろん、値段が高いと文句をいっているだけでは話は前に進んでいかない。問題は、重い負担に見合う手厚いサービスなり付加価値を、われわれ自動車ユーザーが享受しているかどうかだ。もし答えがイエスなら、ある程度の負担も納得できる。しかし、そうでないならわれわれユーザーは強い姿勢で政府に要求を突きつけるべきだろう。

 多額の金銭的負担をしている貴方。貴方は自動車を取り巻く日本の交通環境に満足していますか? 僕は……満足だなんて口が裂けてもいえない。これから数回にわたって、一ドライバーとして日頃感じている日本の交通環境の問題点を書いていく。それにあたって、まずは手始めに、世界的に見て圧倒的に高い通行料金を誇る高速道路の問題点を次回のテーマにしようと思う。

東京オリンピックと首都高速

岩貞るみこ

 2016年に開催されるオリンピックの候補地日本代表に、東京都が決まりましたね。東京都は盛り上がっているけれど、都民に盛り上がりがいまひとつ足りないと思うのは私だけ? というか、渋滞するから来て欲しくないんですけれど。

 ただでさえ大渋滞する東京。さらに凄まじい数の選手、関係者、報道陣、観光客が押し寄せるとなると、移動はどうなってしまうんでしょう。東京都のホームページを見てみると「(選手や関係者、メディア陣に)万が一の遅れもないように」との前書きのあと(そもそもこの言葉自体がとてもむなしく自分勝手に思えますが)、「高速道路にオリンピック専用レーンを設ける」とか「最新ナビを駆使した交通情報を発信する」とか「東京都主要部への通行規制を行う」とかと書いてあります。噂によると、移動時間だけ首都高速を専用にしろ、なーんて話が来たとか来ないとか。

 交通規制って、アナタね。専用レーンって都民の生活無視してなに言っちゃってんのよ、と、相変わらず反抗期継続中な私です。

 ただ、不慣れなドライバーを迷うことなくオンタイムで誘導するためには、首都高速の活用が無難で、そして超が100コくらいつくくらい当たり前ですね。となると分岐がわかりにくくて、入り口出口が左右ばらばらで、これまた超が100コくらいつく走りにくい首都高速をいかに改良していくかがポイントになってくるでしょう。

 しかも日本の誇るITSの技術を活かして!

 1964年の東京オリンピックのときに最初の部分が作られた首都高速。それから40年。交通量もクルマのスピードも、価値観もまったく変わった現在、すっごく使いにくい道路になってしまっているけれど、オリンピックということで予算をがっと取り、国民の関心と理解を得て、ITS技術を最大限に駆使すればこの状況も一気に好転させられるのかも。

 東京オリンピックを行うことについては反対だし、その間の不便を考えると今からアタマが痛いけれど、オリンピックを節目に劇的に変わる首都高速というのは是非、見てみたいです。

 石原都知事、がんばってください!

岩貞るみこ

プロフィール

岩貞るみこ氏

国交省スマートウェイ検討員他委員を兼任。
イタリア在住経験があり生活者の視点で都市交通を分析。
著書
「思いっきり!イタリア遊学」(立風書房)
「もういちど宙(そら)へ~沖縄美ら海水族館、人工尾びれをつけたイルカ フジの物語」(講談社)

■ブログ:http://blog.drecom.jp/iwasada/

岡崎五郎

プロフィール

岡崎五朗氏

1966年生まれの40歳。
自動車専門誌の他、男性誌などに多数の連載をもつ自動車ジャーナリスト。
05年からはテレビ神奈川「新車ファイル クルマのツボ」のメインキャスターも務める。
愛車は05年式ポルシェ911カレラ。

河口まなぶ

プロフィール

河口まなぶ氏

モータージャーナリスト。ミニバンよりはスポーツカーをこよなく愛し続ける1970年生まれ。
自動車専門誌を始め、webやTV、ラジオなど多方面で「クルマは走って楽しく気持ちよくなければいけない」と叫び続けている。

■オフィシャルブログ:「kawaguchi@manablog

佐藤久実

プロフィール

佐藤久実氏

レース経験を生かしドライビング・インストラクターとして活動。
雑誌やCSでの新車インプレ、大学非常勤講師もこなす
スポーツカー好き。
愛車はメルセデス・ベンツ CLS。

島下泰久

プロフィール

島下泰久氏

モータージャーナリスト。
社会事象から先進技術まで、クルマのある生活を善きものにするすべてが守備範囲。
1972年生まれ 34歳

清水和夫

プロフィール

清水和夫氏

モータージャーナリスト&レーシングドライバー。

1972年にラリーデビュー以来、プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。
最近はクルマ好きが考える安全と環境をライフテーマとして活躍中。

主な著書
「クルマ安全学のすすめ」 「燃料電池とは何か」 「ITSの思想」 以上NHKブックス
「ディーゼルこそが地球を救う」 ダイヤモンド社

■ブログ: http://www.drivingfuture.com/blog/

スーザン史子

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スーザン史子氏

『LEE』『ROSSO』での連載等で活動中の自動車ライター。
愛車はフィアットバルケッタ。

■ブログ: http://www.hobidas.com/blog/rosso/susan/

長沼要

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長沼要氏

環境負荷低減と走りを両立するクルマが理想のクーペ好き。
武蔵工業大学での水素自動車開発プロジェクトやバイオマス発電プロジェクトにも関与する、モータージャーナリスト兼研究者。
北海道出身

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